「ここに住む者どうし、チームで取り組まない?」の姿勢を持てば良かったと今なら思います。男性のご質問に戻りますね。やましたひでこはお答えする中で、断捨離の「課題・目論み」とも言っています。ご質問にあった具体的なことへの答えもこれらに含まれるということなのですね。もちろん、「書斎・書籍・工具」といった内容の断捨離動画もありますし、そこに登場されるのは男性だったりします。ただ確かに、「男性側の視点」「女性側の視点」というのは興味ありますよね。それでは・・・!男性はプライドを大事にする生き物。「自己重要感」を満たしてくれるモノ、「自分はすごい!」とアピールできるモノを抱え込みがち。フィギュアや骨董、レコード、トロフィなど、ストーリーやロマンが込められたモノ。根っこにはモノを通して「俺ってすごいんだぞ」が隠れてる?狩猟本能がある男性ならでは、物を持ち帰り、コレクションが喜びに?多くの男性にとって、社会における存在価値の象徴。定年してもまだ大量に取っておく方が多いのは、処分してしまうと社会とのつながりが切れることや、過去の自分を捨てる気持ちがこもっているから。「知」の象徴。男性が本を抱え込む背景には、知識コンプレックスが?「デキる男」であることを証明したい。捨ててしまったら得た知識が消えるわけではないと思えない。持っている本を見れば、自分が何に執着やコンプレックスを持っているかひもとける。女性は、誰からも愛されたい生き物。「承認欲求」を満たしてくれるモノをため込みがち。よくある例をあげてみましょう。愛される妻、良い母親でありたいという願いを潜在的に多くの女性が持っている。仕事を持っている女性も増えた今、時短、簡単、健康が謳い文句の道具や家電製品が山に。化粧品と同様、洋服は愛される自分を演出できるアイテム。持っている服を並べてみると、自分が周りからどう見られたいのか、あるいはどう見られることを周りから求められているかが見えてくる。足りない愛を求めて役割を演じるため、仕方なく選んだものは!?大量の密閉容器、箱、カゴを取っておく女性が多数存在するが、それはなぜ?ひとつの可能性として、出産経験の有無を問わず女性には子宮があり、元来「何かを抱え込みたい、受け入れたい」欲求が、「保存したい、収納したい」につながっているのかも!?以上、あなたも心当たりがありましたか?もちろん、上記はあくまで「傾向」ということで、箱(特にパソコンや家電製品)を取っておく男性も多くいますし、骨董が大好きな女性も大勢いますよね。また男女問わず、私たちは「すでにあるのに、さらに手に入れる」をやった結果、モノが増えてしまいますが、やましたひでこは、男性は一部、狩猟本能が関係している、女性は子宮を持っていることが関係しているのでは、との見方を書いていますが、どうお感じになりましたか?断捨離は、あなたの家の中のモノをご自身で「生きている関係かそうでないか」を問うていく自由な作業です。どうぞ日々、愉しんでくださいませ。今号のまとめ断捨離で出会う男女別の傾向*一見生産性が見えない家事という維持管理行為に、高いクリエイティビティを見出していくこと。*この日常の営みに、高いクリエイティビティを発揮する優れた感性があってこそ、仕事でも、人生でも、同様にその方の力が発揮・活かされるのです。数えきれないほど多くの方たちのお悩みを聞いてきたからこそ、やましたひでこが男女別に「捨てられないモノ代表選手」を選びました。● コレクター商品● ネクタイ● 本【男性が抱え込みがちなモノ代表3種】● キッチン道具類● 洋服● 容れ物【女性がため込みがちなモノ代表3種】断捨離の「課題・目論み」引用元 「大人の断捨離手帖」(学研2015年)やましたひでこ著 ●断捨離の元となったのは「沖ヨガ」。断捨離は、モノと 向き合うことで自らの心を見つめ、空間と心を同時に 整えるヨガ。空間の調律。 ●あらためて断捨離の「フィールド」とは、「日常」である。●捨てられないモノに、自分の執着やコンプレックスが あらわれている。●断捨離は、性別や年齢など問わず、誰もが「自分のモノ」 を通して実践可能。小さなお子さん達の多くは、決 断が早くて「断捨離上手」。親子でやってみるのも、発 見がありますよ。
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